国内有数の高炉鉄鋼メーカーである神戸製鋼グループさま。ものづくりにおける課題を解決するプロジェクト「品質・ものづくりキャラバン隊」を発足するなど、日々グループを挙げて品質向上や業務改善について取り組まれています。hakaru.aiとの出会いは数年前──。プロジェクトで見つかった多くの現場にある「メーターの目視・手書き」から発生する業務課題の改善に立ち向かうべく、ソリューションを検討されていました。現在、hakaru.ai の点検APIと連携したClaris FileMakerカスタムApp導入をされ、ご利用をつづけていただいています。これまでの経緯とhakaru.aiへの評価について、ご担当の細川 徹さまにお話しを伺いました。
株式会社神戸製鋼所 技術開発本部 プロセス技術センター 主任 細川 徹さま
── 細川さまには、2019年の展示会にて「hakaru.ai」をご覧いただきましたね。
あれから約2年、テストからアプリの構築、現場でのテスト、導入、運用と進めてきていただきました。
当社では、神戸製鋼グループとして「品質・ものづくりキャラバン隊」という、業務改善と品質向上を目的とした"ものづくりの課題"を解決するプロジェクトを行っており、私はそのメンバーの一人なのですが、実は「hakaru.ai」については同じ部門のメンバーが以前の展示会で見て、紹介されておりました。
── そうだったのですね!ではもともと、メーター読み取りのシステムを探されていたのでしょうか…?
── 2019年は、まだ製品版としてリリースしたばかりで、未熟な点があったように思いますが…、どのような印象でしたでしょうか。
そうですね、私どものメーター読み取りの課題は、もともとは海外の事業所を起点としていたため、海外で使えるのかが重要なポイントでしたが、hakaru.aiはこれをクリアしていました。
データ出力を有する測定機器というのは各種販売されていますが、置き換えやシステムとの連携にかかる投資が必要でした。そのため、メーターの写真をAIで解析するソリューションのhakaru.aiは試す価値がありそうだと思いました。
── 神戸製鋼所さまのニーズを伺い、日本企業の海外工場でも利用できるようにしようと、当時、英語表示の対応を進めていきました。ただ、記録する台帳が、要件に合わなかったのですよね…。
hakaru.aiのWeb台帳は、巡回点検用の仕組みであったため、当社が要望している品質記録の用途を満たせないところが課題でした。しかし、検査記録に活用できれば導入の可能性があると感じていました。
── 事業部や業務によって、項目数などデータの抽出方法がさまざまということで、カスタマイズできる仕様をご要望でした。
そこで、メーターの読み取り機能の点検APIを、Claris FileMakerと連携する方法でご提案させていただいたのですよね。
── FileMakerの「カスタム App」を構築すれば、比較的柔軟にシステムを構築でき、稼働後の仕様変更がしやすいという利点がありますよね。
そうですね。FileMakerとhakaru.aiのAPI連携であればコストが安く済む点に加えて、システム構築を依頼したパットシステムソリューションズさんが、神戸を拠点としていたのも進めやすかった理由の一つです。
── 導入開始に2020年9月という期限を設けられていたそうで、実際にはご苦労も多かったと思いますが…。
まずは社内調整の必要があり、プロジェクトのキックオフに向け、本システムの有効性をどのように訴求し、開発/導入の承認を得ていくかというところに苦労しました。
また、プロジェクトの遂行にあたっては、神戸製鋼所、コベルコ科研、GMOグローバルサイン・HD、FileMakerのClaris社、パットシステムソリューションズの計5社がどのようにコミュニケーションを取り、予定通りに進められるかに気を揉みました。
ですが実際に始めてみると、タイトな日程のなかで各社良好なコミュニケーションが図れ、とても前向きに対応に当たっていただけたので、課題は発生したもののほぼ当初の予定通りに進めることができました。
── 細川さまをはじめ、みなさんの熱意の賜物でしたね。完成したシステムを現場でテストした際の率直な感想はいかがでしたか?
── そうだったのですね…、今は、慣れていただけましたか?
── 品質向上につながったというのは、大変うれしいです。
昨年、「メーター読み取りAI」について、正しく判定したものが81%だとご指摘をいただきました。
その後、デジタルメーターのモデル改善を行いましたが、ご使用感はいかがでしょうか……?
── それは本当によかったです!テストにご協力いただきありがとうございました。
ところで、ご採用いただいたお立場から、hakaru.aiを周りの方におすすめしたいと思われますか?
── ありがとうございます。私たちも、さらなる読み取り精度の向上、新たなメーターモデルへの対応、速度向上についても、取り組み続けてまいります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
※掲載内容は2022年2月時点の情報です。本件に関するすべてのお問い合わせはGMOグローバルサイン・ホールディングスにて承ります。
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