#利用ケース紹介
2021.9.30
メーター読み取りサービス「hakaru.ai」は、「点検を楽にする」をコンセプトに、お客さまの現場で役立つサービスになることを目指しています。実際にご利用いただいている企業さまに、私たちのhakaru.aiは活躍できているのかを確かめるべく、取材をさせていただきました。
テストからスタートし、施設内の日々のメーター点検にてhakaru.aiをご利用いただいているA社さま。その現場は、自社の製造工場の産業廃水の処理を一手に担う、廃水処理の専門施設です。製造工程で生じる廃水や、工場内に入る雨水などを、ともにきれいにして放流するという周辺地域にも重要な役割を担われています。
施設内には、廃水処理のための設備がその工程ごとに並んでいます。屋外に設置されている設備のメーターから見せていただきます。
さっそく、メーターに貼られている、小さなQRコードを発見しました!
── これは、hakaru.ai用ですか?
「そうです、水流を測っているメーターです。アナログメーターは問題なく正確に読めていますよ!」
メーターに貼られているQRコードは、推奨させていただいているテプラを使ってプリントされているが、私たちがデモをしているときより、かなり小さく印刷されていました。
理由を尋ねると、QRコードの大きさにより読み取り精度が変わった(!)とのことで、何度かサイズを調整してくれたそうです。
他部署の方にも、この方法をご助言してくださったとか。ありがとうございます…!
── ほかのメーターの読み取りはどうですか?
「うーん、なかなか読めないメーターもあります。これは難しいですね」
そう指摘をいただいたのは、hakaru.aiが「アナログパネルメーター」と呼んでいる、長方形の針の電気メーター。
β版として提供中ですが、現在、鋭意モデルを改善中。これが読めるようになったら、格段に便利になるとのことなので、改善を急ぎます。
── デジタルメーターはどうでしょう?
「読めるものと読めないものがあります。液晶の7セグタイプは問題ないです」
電卓などで見る、7つのパーツでできている7セグメーターの精度はよし。しかし、デジタルメーターは、文字の色や書体も実はさまざまなタイプがあります。これは、今後のAIの学習によって改善できるものもありそうです。
── 読めないメーターは、手書き管理をされているのでしょうか?
「登録はしておき、撮影時に『エラー』と表示されるので、手入力で数値を入力しなおして使っています」
── スマホアプリ上で手入力してくれているのですね。
「そうですね、写真だけ撮り、あとでWeb台帳上の写真を見ながら入力することもあります。ただ、完全に対応されていないタイプのメーターは、そのほかの点検項目もあるため、従来通り、紙の台帳に手書きで記録しています」
電卓などで見る、7つのパーツでできている7セグメーターの精度はよし。しかし、デジタルメ工場設備の点検は多種多様で、メーター以外の点検項目もあります。帳票ソリューションとのAPI連携で解決できる問題でもありそうですが、hakaru.aiとしては、読めないメーターの読み取り精度の改善を目指すのが急務と改めて理解しました。
大手メーカーの工場内にある産業廃水処理の専門施設にて、長年勤務され現場をマネジメントされているI氏。現在、このA社では業務改革推進を行われており、hakaru.ai導入の検討をはじめた頃は、ちょうど作業者一人ひとりが持つスマートフォンを導入したばかりだったとのこと。
こちらの現場では、水質検査や管理のため、毎日のメーター点検は欠かせない業務であり、点検項目のすべてを紙台帳で管理されていました。実はこれまでも、計器読み取りの自動化や効率化については、さまざま検討を重ねられ、いくつかのシステムも試したものの、これというものに出会えずにいたそうです。
「hakaru.aiをはじめて知ったのは、グループ会社からの紹介でした」
業務全体に関わる大掛かりなシステムへの変更は、現状においては現場に合わず、ひとまずこの、検針の手書き記録とパソコンで入力するという作業の部分をデジタル化できないものか、と探していたところ、たまたま別の部門でテスト導入している「hakaru.ai」の話を聞き、さっそくテストをしてみようということなったそう。半年ほどの調整を経て、導入を決定いただきました。
「点検値を"読み取る"ことに特化していたので、試しやすかった」
hakaru.aiを導入してから、日々の朝礼は事務所のモニタに投影したhakaru.aiの管理画面を確認することから始まります。2名の担当者による前日の検針記録を確認し、異常値のエラーなどがないか、Web上の台帳画面ごとにアラートをチェックしていきます。
「AIで読み取った数値に対して、メーターを点検する作業者が注意深くなったのも、導入後の変化かもしれません。数値をより意識してくれるようになりました」
これまでとは現場の作業の工程が変わったと思います。やりにくいことはなかったかと尋ねると、工場施設ならではの課題について話してくれました。
「工場のスタッフはいま、常に人手不足です。点検担当者は高齢のベテランスタッフである場合が多いです。そうなると、慣れ親しんでいる方法を変更するのは、負荷がかかることも多いです。紙に手書きで記録したほうが早い場合もあります。それでも、変化していかなければなりません」
いまだけでなく、今後も含めて誰にでも使うことができ、ミスなくデータ化できる仕組みには、期待されています。hakaru.aiで読み取れないメーターは、手入力で修正登録して利用していただいていましたが、今後は帳票ソリューションと連携させて使うなど、紙を使わないペーパーレス化を進め、効率化に役立てたいとおっしゃいます。アプリや管理画面の使い勝手などは、どうなのでしょうか?
「hakaru.aiは、わかりにくいところはありませんよ。使いやすいです。ただこの現場では、読めるメーター、読めないメーターが混在しているので…すべて読めるようになれば、10点満点なんですけどね!」
ご指摘、持ち帰って精進いたします。今回は貴重なご意見を、ありがとうございました。
今回の発見は、以下の通り!
いただいたご感想は自信に、ご要望は明日へのヒントにして、日々是改善──。
hakaru.aiの探求はつづきます。
この記事を読まれた方に、実際のサービスがわかる解説動画をご紹介します。