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2026.3.2(更新)
超高齢化社会、少子高齢化からの人手不足、働き方の変化による労働力不足といった現代の課題に対して、ITツールやAIなどの新しい技術などで代替していこう、効率化をしようという風潮はますます加速度を増していますが、ただツールを導入したから解決するということは決してありません。「木を見て森を見ず」という言葉があるように、効率重視の組織は大きな事故を起こすともいわれます。
ここでは、「未然防止」の観点で新たなツールを採用し成果をあげるためには、どのようにしていくべきかについてご紹介します。
誰もが平等に年を重ね、高齢化が進む現代の日本において、私たちはよりよく働いていくために、どのようなことができるでしょうか。一つは、やはり「テクノロジーの利活用を怖がらない」という観点を持つことが必要です。近年ではAIやロボットなど、ヒトを模した技術の進化により、以前では考えられなかった便利な道具が登場し、従来の作業をさまざまな形に置き換えられるようになってきました。しかし新しいツールの導入には、これまで慣れてきた方法を少なからず変更することになるため、心のブレーキがかかってしまう場合もあると思います。
しかし、私たちはすでにメガネやコンタクトレンズ、補聴器のような知覚を補助するものから、義手や義足、介護ロボットのような生活支援を行うといった運動能力の向上や知覚・認知機能の補強に使われるテクノロジーを利用しています。また、身体機能だけではなく、情報を検索エンジンで調べるといったことも、記憶機能を外部化しているといえます。ひと昔前であれば、誰かと待ち合わせをする際、最寄り駅や地図、目印などを伝えていましたが、いまは店名や場所さえ伝えれば、スマートフォンで調べて辿り着けるようになりました。
このような人間の身体機能を補助、強化するためにテクノロジーを活用する概念を「身体拡張」と呼びますが、案外、日常生活においてはテクノロジーを自然と利用しています。
職場においても、慣習的に当たり前になっている前提を見直し、便利なツールを取り入れていくという選択肢により、超高齢化社会においてもさまざまな年齢の人が豊かな気持ちで活躍できる場につながっていくのではないでしょうか。
労働力不足が深刻な現場課題に対して、ITツールやAIなどの新しい技術を取り入れ代替しよう、効率化をしようという潮流は必然のものであるものの、ただツールを導入したから解決するということは決してありません。「木を見て森を見ず」という言葉があるように、効率重視の組織は大きな事故を起こすともいわれます。
たとえば、日々行っている仕事のなかで、何が効率化できるのか、何が非効率なのかを正しく理解するのは難しいことだともいえます。そのような状況で、ひとくくりに効率化を目指して作業の置き換えや廃止を決めてしまえば、本来必要だった業務が見落とされてしまうかもしれませんし、実は手間が増えている、品質が落ちてしまっているという事態にもなりかねません。
そこで必要になってくるのは、新しい道具を採用した際の効果測定やゴールの設定です。もともとどのくらいの時間や手かずで行っていて、何が課題であったかを確認しておき、導入後には、誰がどのくらいラクになったのか、状況が好転したのかを検証します。またその際に目指すゴールの基準も決めておくと、導入するにも取りやめるにしても、前進しやすくなります。
hakaru.aiは、スマートフォンのアプリでメーターを撮影するだけで、指針や数字で示されるメーター値をAIで読み取り、デジタル化するサービスです。デジタル化された検針値はウェブ上にある台帳にリアルタイムに保存されて、撮影したメーターの写真や撮影された日時、撮影時のメモなどを一緒に閲覧できるようになります。実際に利用されている現場では「ミスがなくなった」という声を最も多く聞きますが、逆にいえば、これまで行われてきた紙の台帳とペンを使い、メモを取りながら行う点検の工程には、ミスを誘発させる要因があるともいえます。また、ヒューマンエラーによる誤検針が起こった際に、別の人によるダブルチェックを行うなど、人のケアで対処する方法がありますが、これは予防策にはなるものの、チェック者も間違える可能性があるため、根本的な解決にはなりません。 「未然防止」策を講じるためには、環境を改善したりテクノロジーを利用して、そもそものミスの要因を取り除いていくことが必要です。
hakaru.aiの検針方法は、人が現地に赴く必要があるため、メーター点検業務を無人化するような効率化はできませんが、いま行っている業務のなかで、時間がかかっている、紙の台帳に記録されたさまざまな筆跡の検針値を人が見ながらパソコンで数値入力を行う作業をなくします。また、数字を見間違えるヒューマンエラー発生のリスクも取り除きます。さらに、点検作業時にも、スマホ画面で写真に写るメーターを確認し、誤差があれば作業者がその場で修正することもできるので、時に日差しの反射やメーターの汚れなどがあっても、作業者が画面で確認・修正を入れることで、より正確なデータを収集できるようになります。さらに 「スマホで写真を撮る」という動作は、日常的に慣れている方が多いため、どんな年齢層の方でも簡単に使えるとスマホアプリは、人の入れ替わりが頻繁であったり、高齢就労者が利用する場合の多い現場では、より未然防止のメリットがあります。
日本の生産現場で誕生した「カイゼン(=改善)」という言葉は、グローバルでも「kaizen」として広く使われています。今をよりよくしていくことは、人口減少が避けられない日本において、まさに必要な観点です。ミスや事故が起こってしまうと、その損失は事象だけでなく、関係者や当事者の精神的負担といった人財の損失にも及びます。ミスが発生した際には責任追及だけに終始せず、原因をしっかりと検証しリカバーできる効率化の仕組みをつくっていくこと、改善をつづけていくことで、誰もが安全に快適に、豊かな気持ちで仕事を続けていける未来が待っているのではないでしょうか。
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